安全衛生推進者等の選任

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安全衛生推進者等

労働安全衛生法第12条の2では、一定の規模および業種の事業場ごとに安全衛生推進者又は衛生推進者(以下、「安全衛生推進者等」という。)を選任し、その者に安全衛生に係る技術的事項を管理させることとなっています。

安全衛生推進者等の選任

安全衛生推進者等を選任しなければならない事業場の規模と業種
常時使用する労働者が10人以上50人未満の事業場(50人以上の場合は安全管理者等を選任する)

安全衛生推進者を選任すべき業種
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業及び機械修理業

衛生推進者を選任するべき業種
上記以外の業種

選任すべき者の資格要件

労働安全衛生規則第12条の3及び安全衛生推進者等の選任に関する基準(昭和63年9月5日労働省告示第80号)等で次のように定められています。

(1)安全衛生推進者養成講習・衛生推進者養成講習を修了した者
(2)大学又は高専卒業後に1年以上安全衛生(衛生推進者にあっては、衛生の実務。)の実務に従事している者
(3)高等学校又は中等教育学校卒業後に3年以上安全衛生(※衛生推進者にあっては、衛生の実務。)の実務に従事している者
(4)5年以上安全衛生(※衛生推進者にあっては、衛生の実務。)の実務に従事している者
※上記(2)~(4)の要件を満たしている方にも養成講習等の受講をお勧めします。
(5)安全管理者及び衛生管理者・労働安全コンサルタント・労働衛生コンサルタントの資格を有する者

安全衛生推進者等の職務

(1)安全衛生推進者等については、次の業務を行うこととなっています。
※衛生推進者にあっては、衛生に係る業務に限ります。
①施設、設備等(安全装置、労働衛生関係設備、保護具等を含む。)の点検及び使用状況の確認並びにこれらの結果に基づく必要な措置に関すること
②作業環境の点検(作業環境測定を含む。)及び作業方法の点検並びにこれらの結果に基づく必要な措置に関すること
③健康診断及び健康の保持増進のための措置に関すること
④安全衛生教育に関すること
⑤異常な事態における応急措置に関すること
⑥労働災害の原因の調査及び再発防止対策に関すること
⑦安全衛生情報の収集及び労働災害、疾病・休業等の統計の作成に関すること
⑧関係行政機関に対する安全衛生に係る各種報告、届出等に関すること
(2)安全衛生推進者等を選任した時は、当該安全衛生推進者等の氏名を事業場の見やすい個所に掲示する等により関係労働者に周知を行うこととなっています。

関係労働者の意見の聴取

労働安全衛生規則第23条の2
委員会を設けている事業者以外の事業は、安全又は衛生に関する事項について、関係労働者の意見を聴くための機会を設けるようにしなければならない。
○関係労働者
関係労働者とは、当該事業における個々の衛生問題に関係のある労働者をいうこと。
(昭23.1.16基発第83号、昭33.2.13基発第90号)
○関係労働者
関係労働者とは、個々に起きる安全問題について当該作業に関係ある趣旨であること。
(昭35.5.11基発第737号)
○機会を設ける
「関係労働者の意見を聴くための機会を設ける」とは、安全衛生の委員会、労働者の常会、職場懇談会等労働者の意見を聴くための措置を講じることをいうものであること。
(昭47.9.18基発第601号の1)
労働安全衛生法第12条の2(労働安全衛生規則第12条の3等)

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